『かながわユースフォーラム2021』を終えて
2年目となる『かながわユースフォーラム2021』を無事終了!
参加者と運営側を含め、総勢約160人によるイベントとなりました。
今年も学生の想像を超えたエネルギーに感動をもらいました。昨年もそうでしたが、本番前から既に笑いあり、涙ありで、大人には予測不能なことが次から次に起こりながら進みます(苦笑)。学生が相手なので手放しという訳にはいかず、アレコレ気を揉むことも多々ありますが、最後は若者独特の感性と行動でエネルギーが最高潮にまで高まり、当初の予想以上のところに着地していくのが何とも不思議なところです。
このフォーラムは4月からの3ヶ月間という短い期間で、週一回の授業を通じて企画実施を行うというハードなプログラム。工程もかなりタイトです。何より、授業の一環として行っているため、関わる学生のやる気もそれぞれにバラバラ。加えて、地域連携というテーマを盛り込んだイベントであるため、地域で活動している様々な”大人”ともこれを機に新たに関係性をつくっていかなければならず、学生たちも何からどう手を付けていったら良いのか当初は不安しかなかったように感じます。
本番に向けてZOOMと対面の機会を併用しながら、学生主体で準備を進めてきました。2年目となりますが、昨年の中心を担った4年生が今年はサポート部隊にまわり、3年生と2年生が企画と実施の中心を担っています。コロナ禍により対面で授業を受けることも叶わず、他の授業やバイトとの兼ね合い、その他実習や就職活動があったりと、それぞれの置かれた状況と向き合いながら、
できるひとが
できるときに
できることを
できるだけ
という、主体性を前提とした相互支援の関係性と仕組みが醸成されてきたように感じています。まさに持続可能な取り組みに向けた生態系(エコシステム)です。
話しはズレますが、このことは学生のイベントだけでなく、現実の地域づくりにおいてもいえること。超少子高齢化社会を迎えるなか、地域を持続可能なものとするためにも、いつもの同じ人(たち)だけが地域づくりに関わるのではなく、地域の人それぞれが何かしらの出番と役割を持ち(水平展開)、世代交代(垂直展開)をしながら常に新陳代謝をし続けていくことが大事です。
さらに、その前提として、そもそもどのような地域を目指すのかというビジョンの共有が必要となります。フォーラムでは、「若者が地域で一歩踏み出す!」ということを共通のゴールや成果として掲げ、それを実現するための意図と様々な工夫をイベントの中に織り込みました。
地域には何のために実施しているのか目的が曖昧な行事やイベントが多くありますが、惰性で続けることのないように常にビジョンを上書きし続けていきたいものです。
〜みらいへの第一歩〜
このイベントをとおして、自分は講師としてというより、チーム(システム)コーチとして関わってきましたが、「学生の可能性を信じ切ることができるのか?」という自分との闘いのようなものがありました。ドキドキハラハラしてあれこれ言いたくなるのですが、そこはグッとこらえて学生を信頼する。”自分ごと化”の一歩は、自分で選択して決めて行動するということ。その先に成功があろうが失敗があろうが、そして時間がかかるかもしれませんが、必ず何かしらの気づきと学びを刈り取り、次なる行動に活かしていくものだと思います。その機会を奪ってしまうと、結局は大人の敷いたレールに載せただけで、当たり障りのない、可もなく不可もない結果で終わり、その経験はそのうち記憶からも薄れていくことになります。大人のエゴやあれこれ言いたくなる気持ちをどこまで抑えられるか、そんなことを自分自身に試されたように思います。
そしてその行き着いた先は、『無限の組み合わせによる無限の多様性/可能性(Infinite Diversity in Infinite Combination)』。このことをあらためて実感することができました。
今年も、地域の大人の皆さまにはこのイベントの企画実施でお世話になりました。まずはあらためてお礼をお伝えしたいと思います。
そして、やり切った学生たちに、心からお疲れ様とお伝えしたいと思います。
たいへんよくできました