ファンドレイジング・スクールの修了式
2月24日(日)、第8期の「ファンドレイジング・スクール」が修了しました。
昨年5月末の開講式から今日までの9ヶ月間にわたり、約30名のスクール生と共に学んできました。まずは何より、スクール生の皆さんに、9ヶ月間お疲れ様でしたとお伝えしたいです。そして、頑張った自分と仲間を褒め讃えてもらいたいと思います。本業もある中で、個人の学びを深めつつ、うまく時間をやり繰りしながらチームでの共同作業を進めるというのは想像以上に大変だったことでしょう。それぞれにこの9ヶ月間でやれたこと、やり切れなかったことなど色々とあると思いますが、この日をもって一旦区切りをつけ、心機一転次なる課題として取り組んでもらいたいと思います。本当にお疲れ様でした!
今年度は、スクール開設以降ずっと担当しているアドバンス研修「マーケティング」の講義に加え、昨年度からスクール後半のメイン活動となる「ゼミ」を受け持ちましたが、特にゼミについては2年目ということで様子も分かり、エンジン全開で伴走しました。自分からお伝えした卒業メッセージは2つです。
■ファンドレイザーのあり方
ファンドレイジング・スクールでは、事業、組織、財源を三位一体で学びます。ファンドレイジングというと狭義のお金集めだけを意識しがちですが、そのお金を集めるためにもこの3つの視点をしっかりと理解していなければなりません。組織の運営そのものと言っても過言ではありませんね。どこまでやるのかについては唯一無二の正解があるわけではなく、100人いれば100通りのファンドレイザーが存在します。どのような立場でどのような人と関わるのかによってファンドレイザーの役割は変わり、状況に応じて様々な力が求められます。あらためて「自分は●●なファンドレイザーになる!」と旗を掲げ、自分なりのファンドレイザーの理想像を探求していってもらいたいと思います。
■コミュニティとしての価値
ファンドレイジング・スクールには開校当初から関わっていますが、ソーシャルセクターの様々なタイプの学びのコミュニティを見てきた中で、一番といっても良いくらいの高いエネルギーを持ったコミュニティだと思います。今年度で8期となりますが、当初から比べると参加者の顔ぶれもかなり多様化しています。所属も、バックグラウンドも、参加地域も、年齢も、かなり多様です。そういった多様なメンバーの集団はともすると遠心力が働きバラバラになりがちですが、組織ではなく個人として「社会を良くしたい!」という心の奥底にある”願い”の部分でつながっているため、お互いの違いを尊重し合い、その違いを価値のある多様性と捉えることができたのでしょう。こうした前提があることで、お互いにチャレンジを応援し合えるコミュニティが醸成されていったように思います。社会が多様化していく中、こうしたスクールのあり方は今後のあるべき社会の姿を現した縮図でもあり、これからも様々な社会実験の場として機能することが期待されているのだと感じています。スクール生の皆さんは、単にファンドレイジングの手段や手法を学んだだけでなく、自身が所属する組織やコミュニティ、地域において、どのようにスクールで体験したような関係性構築やコミュニティづくりを進めていけば良いのかをきちんと整理・言語化し、ファンドレイザーを超えた役割を発揮してもらいたいです。
コロナ禍も落ち着いたということもあり、今回は対面とオンラインのハイブリッドでの修了式。一人ずつ想いのこもった振り返りと今後に向けた宣言、そして事務局が準備してくれた渾身のエモい卒業動画。さらに修了式の後にはスクール生有志の企画による胸熱な懇親会も開催されました。今期のスクールに関わった人全員が溢れんばかりの想いをプラスαの行動に変えてくれて、涙あり、笑いありの、心の芯から温まる素敵な1日となりました。
【追伸】講師へのサプライズで、涙モノの寄せ書きもいただきました!メッセージの中に「厳しい」というワードが多くあり、来年はもっと優しくしようと心に誓いましたww