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チームの「関係性」にメスを入れる:日光社会福祉協議会のチャレンジ

2026年08月30日 事業レポート

8月28日、日光市社会福祉協議会に、システム・コーチング®でお邪魔しました。
(※日光市社会福祉協議会様の許可を得て掲載しています)

管理職向けに7月からスタートしていますが、今回が2回目。システム・コーチングの世界観に少しずつ馴染みながら、今回はチームのコミュニケーション特性における「関係性の4毒素」を把握することから始めていきました。「関係性の4毒素」は、夫婦関係を科学的に研究し、関係を壊す「4つの毒素」を提唱した心理学者、ジョン・ゴットマン博士(John Gottman)による「Four Horsemen(4騎士)」がベースになっている考え方で、人と人との関係性を悪化させ、システム全体の機能を低下させる典型的なパターンとして捉えることができます。代表的には、次の4つが挙げられます。

<関係性の4毒素>

❶非難
「あなたはいつも○○だ」「なぜそんなこともできないの?」など、相手の人格や性質を否定する。

❷防御
「自分は悪くない」「それは私の責任じゃない」と、相手からの指摘に対して自己正当化・責任転嫁する。

❸侮辱
相手を見下す、馬鹿にする、皮肉を言う、嘲笑するなど、相手を尊重しない態度。

❹無視・逃避
話し合いを避ける、反応しない、心を閉ざす、相手との接触を断つ。

 

 

個人とチーム全体が陥りやすい毒素を、体感を交え、全員で認識した上で、その“解毒剤”についても話し合ってもらいました。毒素は現れやすい場面があります。チームにその毒素が蔓延する前に、その出現に気づき、対策を講じる必要があります。チームであることの醍醐味は、一人で全部頑張る必要がないということ。自分が気づけなくても他の人が気づくことがあります。大事なことは、その気づきを誰彼と言うことなく、誰もが声にできる心理的安全性が担保されていることですね。

続いて、メンバーそれぞれが認識しているお互いの関係性の距離感やその濃さ/薄さを紙に描いていきました。当然ながら、自分の認識と他者の認識は同じということはないため、描かれた内容を見て、「自分はこう思っているのに、相手はそうではないんだ」と違和感を感じたり、時には傷つくこともあります。その場に居るメンバー同士のリアルな関係性を描き、お互いに言葉にして共有していくためヒリヒリする場面もありましたが、まずはお互いがお互いをどう捉えているかを認識することが大事。そこからの「気づき」こそが、関係性の構築や改善の第一歩です。

 

 

組織が実施する事業について、その計画や戦略づくりなどの「やり方」は関係者の意識が向きやすいのですが、その事業を実施する人のモチベーションや人間関係などの「あり方」が取り上げられることは滅多にありません。決められた計画や戦略は、あたかもロボットやAIであるかのように、感情が揺さぶられ、疲弊することなく、淡々と、そして延々と行ってくれると認識されています。何か問題が起きた時になって初めて、議論の俎上にのぼりますが、時既に遅しということが大半です。「事業が予定どおり進まない」「事業が想定していた成果を生み出せない」といった状況の背景には、往々にして関係性の問題が内在化されているものです。

社会福祉協議会は全国各地でこれまでも事業・戦略づくりをはじめ、ファシリテーションやコーチングなどで支援をしてきていますが、職員の経験や専門性や雇用形態が多様であることから生じる組織内部の関係性に加え、地域住民や行政など、組織外部との関係性にも難しさを抱えています。表面的な事業のテコ入れにとどまらず、こうした人や組織の問題にメスを入れていかない限り、中々思うようには事業の成果が上がっていきませんね。

帰りは、久しぶりの『スペーシアX』。自分は乗り鉄でも撮り鉄でもないのですが、新幹線よりも地方の特急電車に乗るのが好きなんです。外から見た窓枠が「X」になっているのが洒落ていてイイんですよね。