成果がみえるまちづくりへ。島根県吉賀町での住民参加型ワークショップ
島根県吉賀町にて、吉賀町はどう生きていくのか?#2『「成果」がみえる、まちづくりの進め方』に登壇しました。
この勉強会は、2027年度からスタートする、第3次吉賀町まちづくり計画策定に向けた取り組みの一環として実施されたもの。計画策定において何を目指し、どう進んでいくのか、具体的な成果を見据えながら吉賀町の次の一手を住民参加型で考えていくことが狙いです。 少子高齢化の進行と人口減少社会が到来する中、地域づくりも、これまでのようにイベントや行事等を計画に則って確実に実施するということから、限られた地域資源を元に、人の新陳代謝を高めながら、意図した「成果」を生み出していくという視点と実践が求められています。

当日は吉賀町職員や地域住民をはじめ、町外からの参加者を含め、約50名が参加されました。まずは小1時間ほど、「成果」とは何かについての講義。「成果」は「結果」と対比して使用される表現ですが、成果は「相手に起こった変化」であり、結果は「自分たちのやったこと」と定義されます。これらはまた、「アウトカム」と「アウトプット」とも言われます。
ともすると総合計画では、自治体がやることである「結果」については記載されているものの、「成果」については触れられていないこともあります。また、成果と位置づけられてはいるものの、その内容は実は結果を示すものにであったり、さらにはとても達成できそうにない成果がいきなり掲げられているといったケースもあります。

休憩を挟んで後半は、久しぶりに見た「えんたくん」(!)を活用しながら4人一組でグループワーク。6つのテーマとそれに付随する事業を取り上げ、事前に配布した、事業の主たるターゲット(対象者)として設定した「ペルソナ」(架空の人物像)の情報をメンバーで読み込みながら、成果を描いていくというワークを行なっていただきました。
成果を考えるにあたっては、そもそもどのような地域内外の住民や事業者がターゲットであるのかについての解像度が高くなければ、成果を考えようにも考えつけないものです。「住民」や「女性」「高齢者」といった捉え方では解像度が粗過ぎて、人によって解釈の幅が広過ぎるため、成果をイメージしたり合意形成をしたりするのが難しいのです。ペルソナを設定することで、その人物像のライフスタイルや抱えている悩みや不安、期待や喜びなどが具体的にイメージできるようになり、そのペルソナに生じる成果を明確に考えやすくなるのです。

参加者の皆さまからは、「大事なのは、結果ではなく成果だということを理解した」「事業の成果自体は設定していたが、短期・中期・長期と時間軸(段階)を設定することで成果達成のイメージがクリアになった」といったコメントをいただきました。
「成果とは何か?」は唯一無二の正解があるわけではなく、人によって捉え方が異なるため、合意に至るのは難しいものです。特に新しい事業を行なったりする場合は、参考にできるような前例があるわけではなく、成果が何かを一から考えなければなりません。だからこそ、こうして関係者が膝詰めて対話をしながら、お互いの考えを共有しつつ、着地点を探っていく必要があるのです。
勉強会終了後には、参加者有志で近くの素敵なオーガニックカフェ(古民家)で懇親会。日々、地域づくりに取り組む実践家の皆さんとの対話は時間が経つのを忘れるくらい、楽しく、そして有益ですね。その場に居るだけで、癒やされ、励まされるものですね!


