相互支援に向けた経営資源の棚卸し
2月13日(金)、座間市社会福祉協議会が主催する市内社会福祉法人向けの法人間連携研修会、『顔の見える関係から“支え合える関係”へ ~お宝&お困りマップで探る現場の連携戦略~』で講師&ファシリテーターを務めました。
当日は、協働に向けて、単独→つながり→相互支援→協働というステージの流れからご説明しました。特に相互支援と協働との違いは、相互支援が自分の組織が抱える課題解決が主たる狙いであるのに比べ、協働では地域や社会の課題解決が共通の目的であるという点です。両者には大きな違いがあり、実践にあたってのハードルの高さも大きく異なります。このことを我々個人に照らしてみても同じようなことが言えます。つまり、自分に余裕がない状態では、他者の支援には中々意識が向かないということです。

ということで、まずは相互支援をお互いにできるような関係を構築するステージについてワーク形式で深めていきました。いわゆるヒト・モノ・カネ・情報・場所という経営資源について、まずは自組織の現状の棚卸しを行い、さらに強みとして他者に提供できるようなものを「お宝」、弱みとして他者から支援を得たいものを「お困り」として整理しました。その上で、グループのメンバーに対して自組織のお宝&お困りを突き合わせしながら、お互いが抱える組織課題を解決したり、掛け合わせて相乗効果を期待できるようなものがないかを対話をしながら探っていきました。
このワークをつうじて、お互いの顔を知っているだけでなく、じっくりと対話を行うことで相互理解が深まり、そこから相互支援の構築に進んでいく一連のプロセスを学んでいただくことができました。提示されたお宝&お困りはデータとして整理し直し、定期的にアップデートして関係者間で共有することで、相互支援から次なるステージの協働に向けた架け橋ともなっていきます。

全国あらゆるところで、協議会や連絡会、●●ネットワークといったネットワーク型の組織体がありますが、情報共有が主となっており、それ以上の関係性には中々発展していきません。情報共有だけが目的であればそれはそれで構わないのですが、実際はそれ以上の狙いや期待が込められていることが大半です。残念ながらその「それ以上の狙いや期待」、つまり連携することの目的やゴールが何かということが抽象的にしか掲げられていないため、役割分担も中途半端なものとなり、結果として大した実績も上げられずに活動が停滞してしまうということが起きています。
こうしたネットワーク型の組織体がうまく行かないもう1つの理由として、「情理」のバランスが取れていないことが挙げられます。理屈や論理など、その連携の意味を頭で理解することは大事ですが、特にその実践においては感情や気持ちなどを置き去りにしてはうまくいきません。理屈による「正しさ」と気持ちの「心地よさ」の両方が揃っていないと、自動車の車輪の片側だけがクルクル回って同じ所に留まり続けるかのように、前には進んでいかないのです。お互いの気持ちがどこにあるのか、このステップを丁寧に実施することが重要なポイントです。

座間市社会福祉協議会は、約10年前に第3次地域福祉活動計画の策定で1年ほど伴走させていただきました。あれから随分経ちますが、その当時の職員の方も何人か残っており、その当時の懐かしい気持ちが蘇ってきました。4月からの新しい年度では、さらにこの取り組みがどのように進んでいくか楽しみですね。
