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町田市職員向けファシリテーション研修

2020年02月17日 事業レポート

当方が事業統括ディレクターを務める町田市地域活動サポートオフィスで、町田市の経済観光部農業振興課向けにファシリテーションの研修を行いました。

この研修は、3月4日(水)に予定されている同課主催の市民ワークショップ『私たちの里山で私たちに出来ること』に向け、当日、テーブル・ファシリテーションを務める職員の皆さまに事前にファシリテーションの基本やポイントを学んでいただくことを目的に実施したものです。

昨今、政策の企画や実施において、行政職員が直接市民の方から意見やアイデアを聞いたり、市民や市民団体/NPOと協働する機会が増えていますが、その際に必要なファシリテーションやコーディネーションのスキルを学ぶ機会は十分とはいえません。行政は地域づくりにおける最大のコーディネーターですが、その役割を果たすためにも基本的なファシリテーション・スキルは全職員必須のスキルといえます。

この研修ではまずファシリテーターの役割を体感してもらうワークとして、『町田への移住者を増やすためのアピール・ポイントを1つ決める!』をテーマにグループ・ディスカッションを行ってもらい、そのディスカッションのプロセスを可視化し、全員でふりかえりを行いました。ディスカッションで話されている“事柄(コンテンツ)”も大事ですが、その背景にある見過ごされがちな“プロセス”に意識を向けるのがファシリテーターの役割。その場でどのような感情や感覚がうごめいているかをキャッチし、参加者の関係性の内部で起こっていることに五感を働かせながら紐解き、適切な介入を行わなければなりません。

この後、ファシリテーション(場づくり)の一般的な流れとして、ミニワークをはさみながら以下の説明を行いました。

場を設計する(議論の背景や前提となる情報、参加者情報、ゴールなどの共有)

場を深める(問題の解決に向けた意見やアイデアの創発・発散)

場をまとめる(意見やアイデアを整理統合し、可視化・構造化)

場を決める(意見やアイデアをまとめて合意を形成)

ファシリテーションの基本を一通りお伝えした上で、研修の最後にあらためて『私たちの里山で私たちに出来ること』におけるサポートオフィスの企画の意図を説明しました。ファシリテーションの基本を学ぶことで、達成ゴールや一連の流れ、時間配分、会場レイアウト、使用するツールや備品の狙いなど、こちらの意図をより詳細に理解いただくことができました。

こうした市民と行政の“中間”を担うのがわれわれ中間支援組織たるサポートオフィスの役割。ファシリテーションに限らず、今後も行政の職員向けの研修を充実させていきたいと考えています。