ファシリテーション講座の夏期特別ゼミを開催!
事業統括ディレクターを務める町田市地域活動サポートオフィスで6月から連続3回のセミナー形式で開催している『ファシリテーション基礎講座〜対話や会議を円滑に進めるスキルを高める〜』。
対話の基礎とその前提となる自分自身のコミュニケーションの特徴を理解しながら、参加者全員が安心して意見を言える場づくりを実現させるために必要なスキルの習得を目指す講座ですが、受講生の方から「職場の会議で実践してみた」「団体の仲間にもファシリテーションの考え方を伝えてみた」といった実践のご報告を多数いただいたことを受け、夏期特別ゼミとして「対話の実践~ファシリテーションを行う~」を追加実施しました。
ファシリテーション技術は“大人の義務教育”といってもよいものであり、仕事やプライベートなどの機会を問わず、社会生活の様々な場面で必要となる不可欠なスキルです。だからこそ、知識を学ぶだけで終わるものではなく、実践してナンボ。実践の場で何度も失敗し、恥をかきながら経験を積み、ようやくやり方(スキルや技術)やあり方(態度、姿勢、スタンスなど)が育まれていきます。
当日は、「町田の魅力を1つだけアピールするとしたら、それは何でしょうか?」をテーマに、ファシリテーター、参加者、オブザーバーの3つに分かれ、15分ずつリレー形式でファシリテーターを交代しながらこのテーマを深めていきました。
<対話の基本>
【傾 聴】 | 自分視点ではなく相手視点に立ち、気持ちを受け止め、汲み取りながら、相手を理解すること |
【反 映】 【認 知】 |
おうむ返しや要約を含め、見た・聴いたままの事実を相手に伝えてあげること 相手の内なる特性や価値観などを感じ取り、それを伝え、認めてあげること |
【質 問】 | 表面に現れた事象の背景にある核心や本人も気づいていない可能性や問題点、言葉に現れない本音や本心などを探り当て、気づきやビジョン、決意、行動などを引き出すこと |
<介入のスキル>
【メタコミュニケーション】 | ・メタ(1つ上)の視点から、全体の中にある多様な部分を尊重し、その統合に重点を置いて意味づけをする |
【フレーミング】 | ・今ここで起きていることを明確化し、位置づけ・意味づけをする ・「今起きていること」と「話されている内容」とに共通するパターンを見つける ・場の雰囲気や起きていることを実況中継のように伝えて、気づきを促す(ウェザー・リポート) |
【場をホールドする】 | ・重要なことが起きた時に流れてしまわないように留め、気づきを向ける |
【スローダウン】 | ・スピードを落とし、起こっていることに気づきを向ける |
【やりきる】 | ・起こりかけていることを完了させる ・背後にある気持ちや考えを表現できるようにサポートする |
対話の実施後は、講師だけでなく、関係性が構築された参加者同士での相互フィードバックも行い、ファシリテーターとしての自分の特徴や強み/弱みを理解していただくことができました。これからもこうした機会を提供し、より実践的なファシリテーション技術の習得をサポートしていきたいと思います。