第7期ファンドレイジング・スクール修了式
2023年2月25日、第7期となる「ファンドレイジング・スクール」の修了式が行われました。
今期は、これまでのマーケティングの講義に加え、約半年間にわたる「ゼミ」も担当しました。ゼミでは実践的なケーススタディとして特定の団体のファンドレイジング戦略をチームに分かれて策定し、団体関係者向けに戦略提案のプレゼンテーションを行います。さらに、スクール修了に向けた締め括りとして、自分の関わりのある団体の戦略を策定して発表を行うという盛り沢山な内容です。
スクール生は開講からの9ヶ月、日々の業務をこなしつつ様々な課題に取り組むための時間を捻出しなければなりません。一方で個人としてのファンドレイジングに関する実践的な知識や経験を深めながら、他方でチームでのミーティングも重ね、時間のかかる合意形成や分担作業にも時間を割かなければなりません。オンラインでのコミュニケーションが浸透して便利になったとはいえ、お互いの微細な思考や感覚のズレを埋めていく作業には難しい面も多々あったことと思います。本当にお疲れ様でした。
例年は動画で卒業メッセージをお送りするだけなのですが、今回はじっくり一人一人の決意表明を聞かせてもらいました。共に学んだ仲間や関係者への感謝の言葉に溢れていたことが、他では得難い濃密で貴重な経験をされたことを物語っていたように思います。
自分からは、卒業に向けたメッセージとして、以下のようなことをお伝えしました。
■ファンドレイザーは狭義のお金集めから、ヒト・モノ・カネ・情報・場所・想いまで、広く“社会資源の循環”を促す役割を果たすこと。ファンドレイザーとして、どこにどのような社会資源が存在しているのかに常にアンテナを張り巡らし、必要な資源を集めたり、結合したり、時にはゼロから生み出したりと、様々な資源を扱えるようになる必要がある。そのことにより自分自身のファンドレイザーとしての幅も広がっていく。
■自分なりのファンドレイザーとしてのポジションを確立すること。世の中に唯一無二の正解があるわけではないからこそ、「あり方」(パーパス、姿勢、スタンス、大事にしたい価値観など)と「やり方」(戦略、計画、知識/スキル、達成ゴールなど)を探求する旅をこれからもコツコツと続けていくことが大事。
■ファンドレイジング・スクールのコミュニティ活性化に向けて、さらに縦糸(アラムナイ)と横糸(同期生)の関係を強化し、単なる学びの場ではなく、お互いに励まし勇気づけられる場であること。
あらためて、仲間と共に成長しながらゴールに向かっていく皆さんが楽しそうで羨ましいなぁと感じました。そして、これからは講師と生徒ではなく、共に社会を変えていく仲間として一緒に仕事をしていきたいと強く思いました。