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文化・芸術による”まちづくり”とは?

2023年11月15日 事業レポート

11月14日と15日の2日間、劇場に関わる人のためのアーツマーケティング・ゼミ『あーとま塾』at 福岡・ちくご 2023にお邪魔してきました。

場所は、生まれて初めて訪れた、筑後市の羽犬塚というところ。”羽犬”という名称が気になって調べてみたところ、伝説が2つあるようです。筑後市のホームページによると、1つは、昔この地に羽の生えたどう猛な犬がいたというもので、「羽犬は旅人を襲ったり家畜を食い殺したりして住民から恐れられていた。天正15年(1587年)4月、天下統一をめざす豊臣秀吉は薩摩の島津氏討伐のため九州に遠征、この時羽犬によって行く手を阻まれた。大軍を繰り出しやっとの思いでそれを退治した秀吉は、羽犬の賢さと強さに感心し、この犬のために塚をつくり丁寧に葬った」というもの。もう1つは、九州遠征に羽が生えたように跳び回る犬を秀吉が連れて来たというもので、「その犬は、この地で病気にかかり死んでしまった。大変かわいがっていた秀吉は悲しみに暮れ、それを見かねた家来たちは、その犬のために塚をつくり葬った」。という内容です。2つの話が両極にあり、どちらが真実なのか興味がありますね。

 

 

さて、このアートマネジメント連続講座のテーマは、文化芸術による”まちづくり”。地域課題を解決するための文化・芸術の役割や、これからの公立文化施設の役割とは何かを探求するという内容です。全3回からなり、第1回は「子どもの居場所と社会包摂」、第2回は「市民が主役のまちづくり」、第3回は「自治体における文化政策。人権としての文化・社会的処方箋」を取り上げながら文化芸術の今後について学んでいきます。自分は、第2回の「市民が主役のまちづくり」に登壇したのですが、出番の前日からお邪魔し、ゲストのNPO法人ゆめ・まち・ねっとの渡部達也さんによる子どもの遊び場と若者の居場所づくりの話と、島根県雲南市にあるチェリヴァホールの運営について青木奈緒さんのお話をお聞きしました。

夜の懇親会は、あいにくの仕事のため参加が叶わず残念でしたが、翌日、「まちづくりと協働」のテーマで講義とワークショップを行いました。会場も初日と変わって広々としたホール。滅多に壇上に上がる機会などないため、軽い興奮状態の中でワークショップを行うという貴重な機会をいただきました。協働の基本的な考え方や進め方についてお話しした後、思考から感情や身体感覚にチャンネルを切り替え、体感的なワークを行いました。頭で考えるだけでは中々辿り着けない、自分の深いところにある想いにも気づくことができたり、他者との違いを言葉だけでなく、体ごと理解することができたりと、参加者の皆さまには普段にはない体験をしていただけたようです。

参加された皆さんとの対話や体感ワークを通して、アートに内包された表現の力や創造性を醸成される価値創造の世界と、子どもの貧困など、さまざまな社会課題の解決に向けて活動する人たちが混じり合うことで、まちづくりにも多様性と可能性が生まれてくることを実感した1日となりました。