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ソーシャル・ビジネスモデルキャンバスで事業を設計する!

2025年10月24日 事業レポート

 

10月23日、千葉駅のすぐ側で開催された『ちばソーシャルビジネスセミナー ~地域・社会の課題を解決!フレームワークで考える戦略づくり~』で講師を務めました。

このセミナーは、「ちばソーシャルビジネス支援ネットワーク」が開催するもので、NPO法人などの社会的企業、高齢者や障がい者の介護・福祉、子育て支援など地域貢献につながる事業を営む方、ソーシャルビジネス分野での創業をお考えの方、地域貢献につながる事業をステップアップさせたい方などを対象に実施されました。

まずはソーシャルビジネスと一般的な企業、さらにはコミュニティビジネスとの違いや、ソーシャルビジネスの特徴を簡単にお伝えしたうえで、『ソーシャル・ビジネスモデルキャンバス』のフレームワークを活用して事業の整理・設計を行なってもらいました。短い時間でも事業の全体像をしっかりと整理できるのがこのツールの良いところですね。

ビジネスモデルキャンバス自体は既に世に知られたフレームワークですが、ソーシャルビジネスならではの味付けが必要となります。企業と違い、売上や利益などの経済的な側面がゴールではないため、どのような地域や社会の状態を目指すのか(ビジョン)、そのビジョンの実現に向けて自分たちはどのような役割を果たすのか(ミッション)、ビジョン・ミッションに向かっていく自分たちはどのような価値観を大事にするのか(バリュー)といった、組織の土台となる要素をまずは確認します。そのうえで、①受益者、②提供価値、③収益の流れ、④提供方法、⑤受益者との関係、⑥主要な活動、⑦経営資源、⑧協働パートナー、⑨コスト構造、という9つの要素を整理していきます。今回のセミナーでは、商店街の空き店舗対策、障がい者の就労支援、高齢者の介護、女性活躍推進、被災地復興、子育て支援、自然・環境保護、途上国支援、過疎地域の活性という9つのソーシャルビジネス事例を取り上げ、具体的にどのようにソーシャル・ビジネスモデルキャンバスに落とし込んでいくのかについてもお伝えしました。

 

 

 

参加者は既に事業を行なっていらっしゃる方が大半でしたが、なるべく実践的で実務に直結するように、講義とワークに終わらせず、お互いのビジネスモデルをプレゼンし、フィードバックを与え合ってもらうことにも時間を割きました。ここから協働・連携など、新しいつながりが生まれてくるといいですね。一般的な企業と違い、社会的インパクトを目指すソーシャルビジネスには一番大切な要素だと思っています。

2.5時間の自分のセミナーの後は、主催者の一人である日本政策金融公庫さんをはじめ、千葉県内の複数の金融機関による個別相談も行われました。過去にも同様のセミナーには登壇したことがありますが、主催者は1社です。この企画は、ちばソーシャルビジネス支援ネットワークとして複数の金融機関や市民活動の中間支援組織などがメンバーに名を連ねています。こうした点も社会的インパクトの創出に向けて、コレクティブ・インパクトによる取り組みを実践されているように思います。