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誰のための、何のための患者会か?

2022年01月31日 事業レポート

1月29日、昨年6月からの半年間にわたり実施してきた『患者会次世代リーダーのためのリーダーシップ・トレーニング』(2021年6月〜2022年1月開催)の最終報告会が行われました。

この研修プログラムはアステラス製薬による社会貢献活動の一つで、日本フィランソロピー協会が企画協力しています。病気に関する情報交換や会員同士の相互支援などを目的として設立される難病患者会を持続させ、それぞれが抱える様々な組織課題を解決するための知識やノウハウの習得やリーダーシップの育成を目的としたものです。自分は、2021年9月に「NPOの基礎知識」というテーマで1日研修を担当しました。

最終報告会では参加9団体が発表。研修開始から秋までの間に決めた取り組むべき課題に対して、その成果や進捗を共有しました。決して人的リソースが豊富とはいえない患者会で、この半年間それぞれの課題に向き合い苦労しながらも、個人として、そして団体としての大きな変容を遂げられた立派な発表でした。

参加団体の多くから、「脱患者会」「患者会は誰のためのものか?」「患者会の目指す姿は?」といった、患者会を狭く定義するのではなく、患者会の未来の姿に対する問いかけがあったのが印象的でした。会の始まりは患者当事者やその家族かもしれませんが、当事者が同じような悩みや不安を抱える他の当事者を支援するようになったり、地域をベースにした患者会という枠を超えて、インターネットにより症状の程度、疾患、就職など共有できるテーマ別に新しいコミュニティが誕生するようになったりと、今後の患者会の発展のかたちについても意見共有ができとても有意義な時間となりました。

支援する人と支援される人の垣根がない、シームレスな社会。

誰しも人生のあらゆるステージでどちらの立場にもなり得ます。両者を行ったり来たりすることに遠慮や引け目がなく、当たり前であるような社会になると良いですね。両者の役割を交代する時は、ハイタッチで「お互い様っ!」な感じで!