ファンドレイジングに不可欠な『マーケティング』とは?
6年目となる、日本ファンドレイジング協会主催の「ファンドレイジング・スクール」。6月22日にアドバンス研修の最初のカリキュラムとなる「マーケティング」の講師を務めました。
ファンドレイジング・スクールは、単に資金集めをするだけではなく、様々な枠を超えて活動をすることで社会的課題を解決できる本物のファンドレイザーの育成を目的として創設されたもの。同協会が付与する「認定ファンドレイザー」資格認定制度とは別に、1年間、志ある仲間とともにみっちり時間をかけてファンドレイジングとは何かを理論と実践で学ぶ場です。
私が担当するマーケティングでは、実在する国際協力NGOのファンドレイジング事例を取り上げ、より実践的・実務的なケーススタディを行っています。毎年、このマーケティング講座が初っ端のメニューなのですが、講師による講義は最小限にとどめ、ケーススタディを元に受講生同士のディスカッションをメインにしています。コロナ禍により昨年からオンライン開催となっていますが、逆に日本全国からの参加者も増え、ファンドレイジングに関わる人たちが全国に広がっていくのを実感しています。
拙著『NPOのためのマーケティング講座』でも紹介している、NPOマーケティングの5C(Customer Value(価値)/Cost(負担)/Communication(コミュニケーション)/Convenience(利便性)/Comfort(快適さ))のフレームワークに則り、“マンスリーサポーターの拡大”をテーマとして事例の整理や受講生同士のディスカッションを行い、提案をまとめてもらいました。5Cで整理することに加え、今年はさらに作業の途中で2つのターゲットを追加で提示。ターゲットが明確になることで、提案する内容がどのくらい具体化されるかといったプロセスも体験してもらいました。
例年同様、あっという間の2時間でしたが、今年は研修終了後になんと1.5時間(!)の質疑応答タイム。もともと懇親会の予定でしたが、気がついたら酒も飲まずに受講生の皆さんのアツい想いに惹き込まれていた感じです。研修よりもこっちのほうが楽しかったかも・・・(笑)