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「PTAはどこに行く?」・・・全国大会に参加して。

2026年08月24日 代表メッセージ

8月20日&21日の2日間にわたり、全国高等学校PTA連合会の大分大会(in 別府)に参加してきました。

今年5月の会長就任以降、自校(単P)→横浜市→神奈川県→関東地区→全国と、各階層における高校PTA組織の構造や機能/役割に対する知識や理解を深めつつ、少しずつ人的なネットワークも構築してきました。この度の全国大会がPTAの”器”としては一番大きなものになります。

 

 

大会テーマは、『「♨湯ごころ 真ごころ 親ごころ」~輝く未来を切り開け~』。おんせん県・大分らしい、温かみのあるテーマです。家庭・学校・地域が協力し、親の真心を持って子どもたちの健全な成長を支え、輝く未来をともに切り開いていこう、という思いが込められているようです。参加者数は全国から約6,000人と規模が大きいため、プログラムは2日間に分けて実施されました。メイン会場となった別府国際コンベンションセンター内では、各学校や協賛企業による物産展も開催され、大分県の名産品の販売ブースがずらっと並んでいました。

 

 

今回の全国大会も規模が大きいので2日間に分かれてはいたものの、その下位階層とプログラムの建て付けはほとんど変わらない印象。聞いているだけで疲れる来賓挨拶(!)、何がどう評価されたのか分からない表彰式、開催地に所縁のあるゲストによる基調講演、地元学生のアトラクション、PTAに関わるテーマの分科会、次年度開催地域によるパフォーマンス、ブースでの開催地域の名産品販売、”視察”と銘打った地元の観光ツアーなどなど、長年にわたり、前年踏襲で引き継がれているのであろうコンテンツが満載という感じでした。

個人の価値観にはじまり、働き方や家族の型も多様な時代となる中、PTA活動の土台となる子どもの数が減り、さらには近年はPTAの加入者自体も減っており、これまでと同じようなやり方が受け容れられるはずがありません。参加者をお客様とみて、”おもてなし”をするのではなく、本当の意味での仲間として位置付け、もっとお互いに本音・本気・本心で話せる対話型の場づくりが必要だと思いました。単Pの単位では、意欲の高いPTA会長同士が個別に想いを語り合っているのでしょうが、単年度でメンバーが変わってしまう現在のPTA組織では、大きなうねりになっていきません。今回は6,000人が集まったとのことですが、集客人数だけでなく、その先に何を”成果”として設定しているのか、運営側に聞いてみたいものです。

 

 

さて、具体的なコンテンツについてですが、初日は分科会という位置付けで、開催地・大分県内の高校生徒によるアトラクションから始まり、5つの会場に分かれて、さまざまなテーマの分科会が開催されました。

 

 

自分が新米PTA会長であるため、「PTAの役割と未来 〜今こそ、考えてみようPTA活動の意義〜」に参加しました。PTAは近年、加入意思の確認問題や保護者の多忙化・個人主義の強まりなどを受けて会員数の減少に直面しており、「全ての生徒のために」というビジョンに向けた活動が実施しづらくなっている状況があります。保護者と学校、生徒がつながることでどのような学びを生み出し、どのような困りごとへ対応でき、どのようなやりがいを共有できるかといったことを、大分大学高等教育開発センターの岡田正彦教授による講義とグループワークで学んでいきました。

グループワークでは、愛知、千葉、福岡の高校のPTA会長とお話をする機会がありましたが、地域特性、学校の歴史、普通科高校と専門高校の違い、保護者・地域と学校との関係性などによって、PTA活動の進め方も大きく異なることが分かりました。また、PTA会長として、運営ノウハウの共有やお悩み相談ができたのはとてもありがたかったです。

<分科会メモ>

■全体
・社会全体のトレンドとして、今後も、担い手は減っていくという前提を持つ。
・その中で、本当にやらなければならないことは何かを見直していく。その一方で、やりたいことに魅力を感じながら取り組んでいることは積極的にアピールする姿勢が必要。
・会員と非会員への対応については明確にし、そのことを周知する。その際、区別と差別の違いを意識する。

■保護者の巻き込み戦略
・少数の中心メンバーで運営しつつ、取り組みに広がりを持たせるためにも、周辺的正統参加ができるメンバーを確保する
・情報発信の徹底
・一回キリの参加に対して効果的な接遇を行う

■今後に向けた役割
【対子ども】
(1)勉強を教える(実際は困難)
(2)子どものモチベーションを高める
(3)地域(保護者以外の大人)や友人ととつなげる(eg. 宇和島市中央公民館のホリバタ事業)

【対保護者(親)】
(1)学ぶ(先輩保護者と交流し、受験、大学生活、就職などの情報共有)
(2)つながる(保護者同士(スポーツ、アウトドア、介護問題)

2日目の全体会も高校生のアトラクションに続き、表彰式、記念講演が行われました。表彰式では、「全国高P会長表彰(団体の部)」として、神奈川県から他の2校とともに、我が校も表彰されました。令和7年度のPTA活動を通じて、生徒の健全育成や地域の高等学校教育の振興に貢献したことを評価いただいたものです。今年6月13日に開催された、神奈川県立高等学校PTA連合会での団体表彰に次いで、全国レベルでも表彰されることとなりました。

 

 

そして個人的には、この表彰式の後に行われた、地元大分出身の元野球選手・内川聖一氏の講演が聞き応えがあるお話でした。大谷選手やイチローと同じように、ゴールから逆算する「バックキャスティング思考」で野球人生を送ってきたことが偉大な実績につながったとのこと。そしてバックキャスティングで夢を考えつつもそれに固執することなく、やってみてダメなら作り直す柔軟性を持つことや、質を求める前に量をこなす必要があることなど、大きな実績を残してきた選手だからこそ語れる、説得力のあるお話でした。保護者として、子育てにも、そして自分自身にとっても大切にしたいことだと思いました。

それと、夜の懇親会では、お互い近いところに居ながら、なかなか普段話す機会がない横浜市内の他校PTA会長と懇親の機会が持てたのも良かったですね。

 

 

「PTAはどこに行く?」

時代の変化とともに、PTAの位置付けや社会的役割も変化していきます。登壇者のお一人が仰っていた、「PTAは子どもがくれたチャンス」という言葉が心に響きました。親はその生涯をつうじて、子育てだけでなく、人生の節目節目で自分自身の社会的な出番や役割を見直す必要があります。

・単なる学校のお手伝いではなく、家庭と職場以外の「サードプレイス」として活躍する場
・これまで気づかなかった自分自身を発見する機会
・自分の子どもだけでなく、地域のすべての子どもを育てる「親」という意識を育む場

PTAには、そんな様々な意味合いがあるのだと、あらためて考える機会になりました。これからも、「できることをできる範囲で無理をせず、子どもたちのため、地域のため、そして自分のために!」を大切にしながら、PTA活動に取り組んでいきたいと思います。